これからのリーダーシップ

先日、リーダーシップについて学ぶ機会があったので、備忘録的にまとめたいと思う。

備忘録的まとめパート2。

 

現在、アジアラグビーチャンピオンシップでヘッドコーチを務める中竹竜二さんの講義のまとめなので、知ってる人は、ああ、それか、です。

知らない人向けに、自分の整理のために、僕の記憶を頼りにまとめます。

 

さて冒頭で記載した通り、中竹さんは世界的なラグビーの監督であり、華々しいキャリアである。

 

早稲田大学在学ラグビー部主将

その後三菱総研に入り、しばらくして、早稲田大学ラグビー部監督

U20日本代表監督

そして現在、アジアラグビーチャンピオンシップのヘッドコーチである

 

かの五郎丸も指導したことがあり、彼をして「尊敬する人」と言わせしめる。見た目も細身ながらも精悍な体つきの気もして来たし(ごつくはない)、体育会系バリバリでトップを走って来た人がたどり着いたリーダー論なんだろうと思っていたら違った。

 

早稲田大学在学時は3年生まで補欠(本人曰く、適正な人が他に居なかったため消去法で4年生の時に主将になった)で、身体も強いわけではない。

早稲田大学監督時、前監督である清宮監督がものすごい人で、THE 体育会系のスーパー監督という感じ。常に熱く、情に篤く、厳しく、無論ラグビーも詳しく的確な指示を適切なタイミングで出す。

一方で中竹さんは、そんな的確な指示はできないし、怒らない指導。そんな人だったからこそ着任後は比較され、あからさまに舌打ちされたり、「死ね」と言った暴言を吐かれてきた。そしてついたあだ名が「日本一オーラのない監督」。

 

そんな中竹さんが大事にしているのは口癖。

人は一回言っただけではわからないので、なんども言う必要がある。リーダーが何度も言う言葉は組織を作っていく。

 

なるほど。

では、早稲田大学監督1年目の口癖は何だったのか。

 

「監督に期待するな」

 

本になる程言ったとのこと。(なんだそりゃ

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五郎丸のインタビューの最後には「ラグビーは僕が教えてましたが」というオチがつくほど。(選手自ら考える組織づくりをした、ということなんだけども)

 

しかし、中竹さんは早稲田大学監督時代に、4年間で2度の大学選手権優勝を果たしている。

 

つまり、ここで言えるのは、

・その道のエキスパートでなくても

・全体を引っ張り続ける人でなくなくても

・THE リーダーでなくても

リーダーシップを発揮することができる、リーダーたり得ることができる、ということ。

 

この画像をみていただきたい、

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赤い人が「リーダー」だと思ってしまうが、中竹さんが言うには、彼は矢印の末端の位置に居たとのこと。それでもリーダーたり得る。

 

 「リーダーシップ」から「フォロワーシップ」である。

 

逆に「こんな人はリーダーではない!」という人はどんな人がいるだろうか?

 

言うことがブレブレな人?ビジョンがブレる人?

世界的に有名なある監督は、言うことがブレブレ。

朝言ったことが朝のうちに撤回されることもある。

 

いや、彼はブレてはいない。「勝利に向かう」ために必要であれば、できることはすぐにでも変更するだけだ。

いい監督は「I do't know.」「I can't it.」が言える人だと言われている。

 

大事なのは「スタイル」がブレないこと。

リーダーが示すべきことはスキルではなく、スタイル。

 

矢印のどこの部分に居てもいい。

そこにいる自分が発揮できる「スタイル」を自分で発見していくべきなのだ。

 

リーダーとして最も陥りがちな失敗パターン は「自滅」。

虚像(こうあるべきだというリーダー像)との戦いに入ってしまうと、正解探しになる。正解探しの旅に出ると待っているものは自滅しかない。

 

「リーダーたるものこうでなければならない」と思っている像が誰しもきっとあるだろう。それは虚像だ。どこの位置に居てもリーダーになれる。確立すべきものはスタイル。

 

そして、「fix mind」ではなく「process mind」であるべきだ。

自分のスタイルを貫こうとした結果、誰かが勘違いしてしまうかもしれない、途中で失敗してしまうかもしれない。

もちろん、そういうこともあるだろう。しかし、それで「fix」ではないのだ。まだ「process」なのだ。誤解があれば解けばいい、失敗すればまたチャレンジすればいい。それだけなのだ。

 

スタイル発見の大切なポイント は2つ。

①正直さ Honesty = 背伸びしない

②不完全さをさらけ出す

 

恥を出す、不完全さをさらけ出すことによって、組織自体に心理的安全性が確保される。虚像と戦わずにすむ。

不完全さをさらけ出すことは、心地悪いことであるが、成長とは、心地悪いことが、少しずつ心地よいところへ変化することを指すのだ。

 

組織の人間全てがスタイルを身に付けることができれば、リーダーシップの塊の矢印になり、力は増すのかのかもしれない。

 

中竹さんは早稲田大学監督時代、一人一人と面談をしてきたとのこと。もちろん、全員のことがわかるわけがない。そんな時は見栄を張ろうとせずに「ごめん、正直言って君のことはわからない」といって始めるとのこと。

面談は好評である一方、かなりの人数がいるのでなかなか終わらないところを見て、選手自ら「監督の面談は好評なんで、練習は僕たちが見てるんで、監督は面談しててください」と言われるほどだったとか。(そしてこれはやはり、選手自ら考える組織づくりの一端である)

 

なんかまとまらなくなって来たような気もする。

まとめると、今回の話を聞いて、なるほどと思ったのは以下

・リーダー像は虚像である

・スタイルを確立することがリーダーシップを発揮する上で重要

・スキルはなくてもリーダーになり得る

 

自分を理解してスタイルを持ち、自分にあったリーダーシップが強い組織を作るようになるのだなぁ。

 

そんなところです。