『神のみぞ知るセカイ』が面白すぎた話
自慢じゃないが、ゲームアプリや漫画アプリを入れては「人生を消耗している」と感じては消している。
しかし最近ロングランしているのは「マンガワン」。入れてから半年くらいだが、まだ消してない。
毎日一定のライフ(4×2)を手に入れて、それを消化して1話ずつ読めるというよくある形式。小学館が運営しているので、マギの外伝や、裏サンデーの漫画や、古き良き小学館の漫画(手塚治虫とかめぞん一刻とか)が載っていて、面白い。
中でも「モブサイコ100」や「出会って5秒でバトル」といったネット漫画発のものは、流石に面白いなぁーという形で読んでいたのだが、まぁ、読み進めていたらなくなるもので、読むものがなくなってしまった。
そこで、「神のみぞ知るセカイ」を読んだのだが、めちゃくちゃよかった。
https://www.amazon.co.jp/dp/4091214304
サンデーで連載されていてすでに完結している作品で、もともと連載中の頃から知ってはいた。デスノートのような「主人公が超万能」型の作品で、でもいやらしさがなく面白い、という前評判は聞いたことがあったので気になっていた。
実は「マンガワン」をダウンロードしてすぐに、「神のみぞ知るセカイ」があることに気づいて、「神のみがあるなんて…」とマンガワンで読める作品のレベルに感動し、一度読んだのだが、Boys be...やTOLOVEるのような、少年誌にありがちなただのラブコメだと感じて数話でやめてしまっていた
が、読みたいものは大方なくなってきて、でもアプリを消す気も起きてなくて(読んでる途中のものもあって気になっているから)、でも一日に与えられる4ライフ×2がもったいなくて、まぁ、もうちょっと読んでみるか、という気持ちでまた読み始めた。
読み始めてよかった。自分的にスマッシュヒットとなった。
簡単なあらすじは以下( Wikipediaより)
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舞島学園高校に通う桂木桂馬は恋愛シミュレーションゲーム、いわゆる「ギャルゲー」が好きな高校生。その腕前から「落とし神」と呼ばれる彼は、ギャルゲーの登場人物である2Dの女をこよなく愛している。
そんなある日、桂馬の元に「攻略してほしい女がいる」というメールが届く。「無理なら絶対に返信しないように」という挑発的な文面に憤慨し何も考えずに返事をした途端、彼の目の前に空から1人の少女が舞い降りる。少女の名はエルシィ。地獄からはるばるやってきた悪魔だという彼女は、桂馬に「駆け魂」の捕獲を依頼する。その方法は、取り憑かれた人間を恋に落とし心のスキマを埋めること。現実の女性とは関わり合いを持ちたくない桂馬は当然断るが、先のメールに返事をしたことで悪魔との契約が成立していること、契約は解除はできず、自分とエルシィの命がかかっていることを知ると渋々承諾する。
こうして、ギャルゲー界の「落とし神」桂木桂馬の3D女性攻略が始まった。
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見ての通り、典型的なラブコメ展開が予想される。その通りだ。
前述の通り、途中までは、あ、そう、ふーん、と言う感じなのだが、だんだんと作者の絵のレベルがアップして登場人物も皆可愛くなっていき、それとともにセリフやマンガの表現力もアップして行く。
台詞の言い回しだけでなく、絵の表現だけでキャラクタの心情をうまく伝えていたり、マンガでは伝え難いもの(例えば小説の面白さ)を表現したりと、唸らせられる表現と、キャラクタの魅力でグイグイと引き込まれていった。さすが作者は京大文学部哲学科を卒業しているだけある。なるほどそうきたか、と言う細かい配慮や伏線が散りばめられている。
ぜひ読んで欲しいので細かく言わないが、途中で泣いた。31歳にして。
泣いた回を次の日にもう一度読んだが、また泣いた。31歳なのに。
その回を想起させる表現が後に出てきたら、泣きそうになった。31歳。
普段泣くことなんて滅多にないし、小説ならまだしもマンガで泣くなんて滅多にないのに、高校生の恋のお話なのに、苦しくて切なくて泣いてしまった。31歳。
マンガワンで、タダで読めるから読んで欲しい。
200話手前で泣いたので、そこまでぜひ読んで欲しい。
泣かなくてもいいから、普通に漫画としての表現が素晴らしいので読んでみて欲しい。
31歳でした。