たまねぎ

昔から人間はたまねぎみたいなものであると思っていた。

 

自分には何かしら芯があるとと信じて剥いてみる。

剥いても剥いても似たような皮が出てくる。よし、これが芯なのかと思っても芯に似た皮。中心に近づくほどに太くなって芯のような気がするけど、最後まで皮である。

 

芯などない。

 

そう思って過ごしていたが、大学で芯がある人々にあった。その人たちと過ごすことで自分にも芯があるような気がした。社会人にでて周りを見渡しても芯のある人はたくさんいると思った。たまねぎは勘違いだったか。

 

社会人になって数年。

給料もいい。仕事もそれなりに楽しい。友人もいる。家族もいる。

 

でも、また自分はたまねぎになってしまった。

芯だと思っていたものは、どうやら皮だったしい。

 

まぁ、別にたまねぎでもいいんだけど、また、芯だと思い込めればいいな。

せめて、芯は無いかと皮を剥き続ける日々ではありたい。

 

このブログが、その役目を果たすことを期して。